30数年前の夏の思い出
今年の夏は暑かった!
いよいよ夏も終わり。しかし今年の夏は暑かった。いや、ここ数年、暑すぎる。
30数年くらい前の夏は暑かったけど、今ほどではなかった気がする。子どもだったからか?新陳代謝が良かったから?それとも地球温暖化?あの頃はエアコン(クーラーって呼んでた)なんてどこの家にもなかなか無い。涼みたければ近くのスーパーに行って立ち読みしてた。
夏休みの思い出
子どもの頃の夏休みってホント楽しみだった。1学期の終業式の帰り道なんて、明日から始まる長い休みが嬉しくてたまらなかった。
最初の数日は、ちゃんと宿題やるんだよね。日記もつけて。そんで自由研究は何をやろうかと悩んで。
友だちと朝から遊ぶ。昼メシ食ってからまた遊ぶ。だんだんと宿題のことは忘れていく。まだ7月だから大丈夫、大丈夫。
遊んで家に帰ってくる。冷蔵庫から麦茶を出して一気に飲む。扇風機の風で風鈴が鳴る。至福の時だ。
トンボとり
友だちと遊ばない日は、家の裏の山へトンボとりへいくことが楽しかった。夏はシオカラトンボがたくさん飛んでた。あのキレイな青いトンボを必死に追いかけた。そして時々、黄色と黒のキレイなストライプ模様のオニヤンマを見つけると、心が躍った。
オニヤンマは同じ場所を飛ぶ習性がある。縄張りのパトロールをしているらしい。シオカラトンボは田んぼでよく見たが、オニヤンマは道路でよく見た。オニヤンマが飛んでくる。一回見たらここで待ってればいいのだ。
バサッと虫取り網を振る。捕まえた!羽根を掴んで虫カゴに入れる。やっぱりオニヤンマを獲った時は嬉しい!
家に帰って親に見せる。すごいなーと言われ、得意顔。でも、必ず言われる。可哀想だから後で逃してやれって。何でせっかく捕まえたのに逃がさなくちゃならないの?子ども心にそう思う。命の尊さに気づいていなかったのだ。翌朝虫カゴを見ると元気がない。また次の日見ると死んでいる。だんだん大人になるたびに、逃すようになった。オニヤンマを捕まえる、あの楽しさを味わえればよくなった。
夏の風物詩 高校野球
そして8月になると高校野球が始まる。地元の高校を応援する。でも私が小学校の時、地元の代表は弱かった!たまに1回戦は勝つけどそれまで。私が生まれた昭和46年に、地元の高校が準優勝したらしい。そんな昔のこと、生まれたてだし、みてないし。
昔の甲子園大会は、やっぱり公立校が多かった。池田高が強くてカッコよかった。
やがてお盆。そろそろ宿題やべーなと考える。でも親戚の家に行ったりなんだりで忙しい。福島は夏休みは8月の20日頃に終わる。宿題ヤバイ!
宿題地獄
残り3日、宿題が始まる。テキトーに自由研究やって、本のあらすじを見て読書感想文を書く。最終日に出来上がる。毎年こうだ。来年はこんなことのないよう決意を固めるが、結局いつも同じだった。
夏休み最後の日が日曜日だと最悪だ。次の日から始まる一週間がとても長く感じる。サザエさんのエンディングを見た後のような虚しいひと時。
始業式の朝、不思議と気持ちが切り替わる。友だちと一緒に学校へ行く間、いろんな話をする。学校へ着くと、とても教室が賑やかだ。いつもの生活がまた始まる。
あれから30数年。今年も子どもたちが私と同じような夏休みを送った。子どもたちは全く進歩がない。いつもギリギリだ。しかし、私も偉そうには言えない。楽しい思い出も、辛い思い出も、大人になると良い思い出になる。