Tおやじの日記帳~TakaWata’s diary~

主にPTA広報紙、その他の話題を書いてます!

猪苗代湖ズ その2

猪苗代湖ズ。2011年の紅白歌合戦に出場した、福島県出身のメンバーによるバンド。

 

メンバーは山口隆さん(やまぐち たかし)渡辺俊美さん(わたなべ としみ)松田晋二さん(まつだ しんじ)箭内道彦さん(やない みちひこ)。

 

2010年に結成されてから現在まで精力的に活動している。

 

2011年の東日本大震災が起きた年の紅白歌合戦がいまだに強烈な印象だ。

 

当時福島県は大変な状況だった。福島原発の事故により、大量の放射線に汚染され、避難せざるを得ない状況に追い込まれた地区もあった。

 

多くの方による除染作業により、今私が住んでいる地域の放射線量はとても低くなった。逆に震災の影響を全く受けない地域より低いくらいだ。

 

しかし震災当時の福島県のイメージは最悪だった。避難した子どもが「放射能が移る」といじめられた。

 

私の勤める会社の機械を修理に来た仙台のサービスマンが白い防護服を着て来社した。私たちが普段通りの服装をしているのを見て驚き、安心して防護服を脱いだ。

 

原発周辺の地区ならわかるが、私の会社は比較的放射線量の被害はなかった。だが他所の方から見た福島のイメージがわかる出来事だった。

 

そんな中、年末の紅白歌合戦で猪苗代湖ズが「I love you & I need you ふくしま」を熱唱した。

 

メンバー全員の心意気が伝わる歌だった。私たち福島県民を勇気づけてくれる、本当に本当に最高の1曲だった。

 

かつてこれほど感動する歌が、歌手がいただろうか。紅白の長い歴史の中には、国民に大きな感動を与える素晴らしい歌手がたくさん出場している。

 

しかし猪苗代湖ズは全く別格だった。私が福島県民ということもあるかもしれないが、猪苗代湖ズにはとにかく感動した。子どもと一緒に見ていて、涙がにじんだ。子どもに涙を見られるのが照れくさくて隠れて涙を拭いた。

 

私の中では、こんなに人の心に訴える演奏は初めてだったし、その後こんなに心に残る演奏は見たことがない。

 

今、福島県はまだ復興の中にある。震災直後に比べれば状況は雲泥の差ほど良くなった。

 

もう一度、紅白歌合戦という大舞台で「猪苗代湖ズ」の演奏を見てみたい。