PTA広報紙 イメージをマネる （PTA広報紙を作ってみよう！ 3）
私が広報紙作成に関わるきっかけとなった福島県川俣町の広報紙
K町（福島県川俣町）の紹介
今回は私のブログでたびたび紹介している、K町（以降川俣町）の広報紙を紹介します。
川俣町は私の生まれ故郷です。この町は明治の頃、絹織物がとても盛んでした。当時の日本の輸出品は織物が中心でしたが、何と川俣町の絹織物が日本の輸出全体の8パーセントを占めていたそうです！
年配の方ならご存知の方もいるかもしれません。昔の教科書には「川俣絹」と載っていたそうです。
鉄道が建設され、福島市に日銀支店を持ってきた
川俣町の絹織物の活況は、国鉄川俣線を開業させ、（大正15年（1925年）開業、残念ながら昭和47年（1972年）に廃止）隣にある福島市に、東北初の（仙台より早く）日銀支店を開業させました。そのくらい当時の川俣町は活気に満ちていました。
しかし昭和40年代から織物産業は下降線をたどり、今や川俣町の織物工場はかなり下火となってしまいました。
子どもの頃よく利用した商店街は、人もまばら。人口もピーク時の半分くらいになりました。寂しい話題ばかりです。
そんな中、広報紙が火を噴く！
それまでの川俣町の広報紙は、何も特色も工夫もなく、とにかく「フツーの読み物」でした。こういうものが広報紙というものなのだろうと思っていました。
ところが役場の広報担当がSさんになってから、広報紙がガラッと変わりました。当時としてはとても斬新なデザインで、私も印刷していてとても楽しい広報紙でした。
Sさんは広報紙担当になってから、自腹で高級なカメラを買ったり、独学でデザインを習得しました。私も以前に会社のDTP部門にいましたが、こんな素晴らしいデザインは考えもつきませんでした。
私の方がキャリアが長いのに…。自分の過去の作品が恥ずかしくなってきました。
県の自治体広報紙コンクールでも入賞し、町に明るい話題を提供してくれた素晴らしい広報紙でした。
Sさんの広報紙を真似てみる
私も2013年からO小学校のPTA広報紙を作成していましたが、Sさんが作成する広報紙のようなものを作ってみたいというのが始まりでした。
とにかく最初はマネをしました。丸ごと真似るのではなく、イメージを真似るのです。それまでの私の中にあったPTA広報紙のイメージは、表紙にPTA会長と校長の挨拶に始まり、学校行事中心の記事と子どもの作文を載せたものでした。
その広報紙を全部否定して、Sさんの広報紙のような大胆な写真の配置を考えました。一つ大胆に考えると不思議なもので、他の項目も大胆でいいのではないか？と思うようになります。そうすると、私の作る広報紙も大胆なデザインになってきました。
おかげさまで県で最優秀賞！
2014年の福島県小中学校PTA広報紙コンクールで、私の作成したO小学校が最優秀賞を受賞しました。Sさんの広報紙に出会わなかったらいただけなかった賞です。
そもそもPTA広報紙作成にも深く関わらなかったかもしれません。Sさんからはいろいろなことを学ばせていただきました。
2015年、担当が変わる
20代のKくん
2015年に役場の広報紙担当が変わりました。今度はとても若い20代のKくんです。Sさんの後任ということで、かなりプレッシャーがあったことと思います。
私もこの時すでに県の小学校PTA広報紙コンクールで最優秀など入賞していましたので、一丁前に先輩ヅラしてたかなーと思います。
まずは以前のカタチを踏襲
2015年4月、Kくんの記念すべき第1回目の広報紙を印刷しました。私ごときが批評するのはおこがましいですが、なかなか良いデザインです。
いやー勉強したんだろうなーと思いました。なんせあのSさんの後釜です。しかしそのプレッシャーをはねのけて、ステキな広報紙が出来ました。
あれよあれよと成長していくKくん
それから毎月広報紙を印刷しましたが、明らかにデザインやセンスが良くなってきている！いや脱帽です。明らかに私のデザインセンスなんてあっという間に抜き去りました。
今度はKくんのデザインを真似てみた
Kくんのデザインの大ファンとなってしまったわたしは、今度はKくんの広報紙からいろいろ学んでみようと思いました。
真似るといってもパクってばかりでは意味がありません。何度も言いますが、イメージを真似る。全部真似た作品が認められても嬉しくありません。自分のオリジナルが認められてこそ、喜びがあると思います。
まあ、たまには…。部分的に
ある時、あまりにいいデザインがあったので、「Kくん〜。ウチの学校の広報紙にこのデザイン使わせて」なんて頼むと、「いいですよ！ドンドン使ってください」なんて言ってくれる。この若さで人間出来てるな〜！ありがとう！パクらせていただきます(^^)なんてこともありました。
とは言っても丸パクリはしてません。自分で考えたイメージとの融合です(^^)。パクリで賞取ってもダメです。
注：例外の場合
「PTA広報紙を楽しんで作ろう」にも書きましたが、ｉ中学校統合60周年記念誌と記念広報紙の表紙。これはあるところから、ほぼマネをしました(^^)。ただこの2つの冊子は、子どもたちと地元の方にしか配布しておりません。コンクールにも出していません。これは許容範囲かなと勝手に思います。
2017年、川俣町の広報紙、日本一！
Kくん日本一！
2016年の全国自治体広報紙コンクールで入賞、そして2017年のコンクールでは町村の部日本一となってしまいました。
Kくんが会社に来て、いつも印刷ありがとうございますと言います。みんな「スゴイスゴイ！」の連発です。
あまり元気のない町に素晴らしいニュースを運び込んでくれました。
私も日本一の広報紙を印刷したと思うと、ちょっと嬉しい。しかしうらやましい。私もそんな栄誉に浸ってみたい。
なんと私の学校も日本一！
2017年9月、全国小中学校PTA広報紙コンクールの結果が発表され、私の作成したｉ中学校が最高賞の文部科学大臣賞に選ばれました。
Kくんに伝えると、まるで自分のことのように喜んでくれました。KくんやSさんの広報紙に触発されてここまで来れました。この2人には大感謝です！
2018年、またも担当が変わる
またまた若い人が担当に
2018年、役場の広報紙担当がSくん（23才）に変わりました。Sさん、Kくんの後継者なので、さぞかしやりにくいだろうなと思っていましたが、そこはさすがに若い人。何でも吸収しようとします。若いってスゴイですね。
4月にSくんにとって初めての広報紙を印刷しましたが、Kくんの時と違和感がまったくない！おそらくKくんの路線を見よう見まねで作ったのでしょうが、素晴らしい出来栄えです。
たまに細かい部分ですけどツメが甘いかな〜？と思うところがありますが（偉そうに(^^)）、そのうち解消されるでしょう（またまた偉そうに(^.^)）。若い人の成長はホントにスゴイです。
ともに頑張ろう！の気持ちで
今日（10月25日）、2018年11月号の川俣町広報紙を印刷しましたが、この号を自治体コンクールに出品するそうです。
まだ発行していないので公表出来ませんが、素晴らしいデザインです。私の予測になりますが、全国入賞出来るレベルだと思います。
私とふた回り近い年が離れているKくん。短い期間でここまで成長するとは驚きしかありません。
Sくんにも日本一を取ってほしい。そう思うと印刷にも気合が入ります。
生まれ育った川俣町に私が貢献できることは、町の顔の一つとも言える広報紙を、できる限り美しく印刷して町の人たちに喜んでもらうことかなと思います。
これからも町の活性化のために、Sくんには素晴らしい広報紙を作ってくれることを期待します。私もSくんに負けないPTA広報紙を作っていかなくては！と思いました。
ともに頑張りましょう！
おまけ
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川俣町
広報かわまた（川俣町ホームページ）
川俣シャモ料理店マップ（川俣シャモ料理研究会様）
