良い先生に巡り会えた
真面目な性格のK原先生
文化祭で
10月21日、息子が通う県立K高校の文化祭が開催された。私の母校でもある。
前日の20日には創立110周年記念式典も行われ、午後から文化祭の準備。PTAとして豚汁とおにぎりを振る舞う予定である。
夜は記念式典祝賀会。疲れるが、母校ということもあり知り合いも多く、楽しかった。
明けて21日は文化祭当日。朝早くから豚汁の仕込みだ。野菜の仕込みはお母さんたちに任せて、私を含むお父さんたちは大鍋で具材を煮込んだりテントを設営したりなかなか忙しい。
K原先生
PTA担当の先生が2人いた。S先生はK高校勤務9年目の大ベテラン。といっても30代後半女性の先生で、なかなかキレイなカワイイ頑張り屋の先生である。
この先生は昨年息子が入学してからお世話になっている先生で、気心の知れた先生である。
もう1人、今年度転任して来たK原先生が担当となった。
K原先生は、私が力を入れているPTA広報紙にもご協力いただいている広報委員会の担当の先生だ。
印象は、とても真面目な先生だと思った。第1回目の委員会の時に私が指示していたことを、数ヶ月経った2回目の委員会の時に、完璧に準備をしていてくれた。
今回の文化祭でも、頼んだことを全て誠意を持って行動してくれる。とても頼りになる先生だと思った。年齢は30代後半くらいだろう。男性。
文化祭の終わりに
片付けが始まる
午後2時30分。そろそろ片付けを始めようとしていた。豚汁を作っていた大鍋を空にして、ひっくり返してみた。鍋の底にススがこびりついている。
この大鍋は借り物なので、なるべくキレイにして返さなければならない。私とK原先生の2人で洗い場に運んで洗い始めた。
洗剤をたっぷりつけ、タワシでゴシゴシ洗う。しかしなかなか汚れが落ちない。交代で洗う。
ドローンで人文字撮影
まもなく生徒たちが創立110周年にちなみ「K高110」の人文字を作りドローンを使った撮影が始まる。するとK原先生が「○○さん、ここは私が洗いますから、ドローン撮影を見てきてください」と言う。
いやいや、いいですよ、と返すが、K原先生は何度も同じことを言う。じゃあ申し訳ないけど見てこようかな。
撮影場所の校庭を上から見下ろす場所に行ってみた。見事な人文字が出来ている。役員の方たちと楽しく見物した。
調理室へ行くと、余ってしまった豚汁があった。かなりの量である。みんなでどうしよう?と言っていると、撮影を終えて腹をすかせた生徒たちが次々と豚汁を食べに来る。再び忙しくなってきた。
K原先生は?
ハッとした。K原先生が1人で大鍋を洗っていたことを思い出した。焦って洗い場に向かう。もうとっくに終わっているかな?
行くとK原先生はまだ洗っていた。あれから4、50分は経っている。「いや〜これ以上は落ちないですね〜」と笑顔で明らかにピカピカになった鍋を見せた。
私が撮影を見物している間、一生懸命に大鍋を丁寧に洗っていてくれていたのである。とてもキレイになった鍋を見れば、ずっと真剣に洗い方をしてくれていたのかがわかる。
感動した。久しぶりに感動した。ハッキリ言って、先生という人は自分の損になることを嫌う人間だと思っていた。
よほど力を入れて時間をかけないとあれほどキレイにはならない。サボることなく洗ってくれていたのであろう。
キレイになった鍋を2人で運んでいる間、K先生への感謝の念と尊敬が芽生えた。こんな真面目な先生に会うのは久しぶりだ。
頑張りましょう、K先生!
広報紙作成に気合が入る
まもなくK高校のPTA広報紙作成が本格的に始まる。昨年のK高校PTA広報紙は東北大会で優秀賞を獲得した。K原先生はその実績を知り、広報紙作成に一生懸命協力してくれる。
こんな真面目な先生に巡り会えたのは、私にとっても大きな出来事だと思う。ともに力を合わせて、生徒たち、保護者の皆さん、先生方、地域の皆さんのために頑張っていこうと改めて思った。
不思議なものである。このような先生や保護者がいると思うと、ある意味孤独な作業とも言える広報紙作成に気合が入る。応援してくれる味方がいる。幸せな気持ちになる。
K高校も生徒数減少が大きな問題になっているが、こんな先生がK高校にいる。なかなか捨てたものではないと思った。
私はこの先生に頼みごとをされた時、できる限り精一杯協力したいと思っている。一度受けた恩は恩で返す。早いうちにそうしたいと思っている。