PTA広報紙 表紙の大切さ(PTA広報紙を作ってみよう! 1)
「PTA広報紙を楽しんで作ろう」をもっと詳しく
私のブログで「PTA広報紙を楽しんで作ろう」というものがありますが、これは平成23年から私が作り続けている「PTA広報紙」の作成のお話です。
長男が小学校4年生の時に、それまで広報委員会の皆さんで編集内容を企画し、学校の先生が作成していたPTA広報紙を私が引き受けました。
もちろん私1人で全て作成している訳ではありません。掲載する内容や原稿依頼、アンケート集計などは委員会全員で協力して行っています。
最終的なレイアウト作成を私が作っています。ブログでも紹介している通り、私は印刷会社で過去にDTP部門に所属し、現在は印刷部門にいます。そのDTP部門にいた経験を生かして作成しています。
読み手が楽しめなければ良いPTA広報紙とはいえない
いくら素晴らしい内容の記事を掲載しても、読者が楽しんで読めなければ意味がありません。例えば多くのPTA広報紙に掲載されていると思いますが、PTA会長や校長先生の挨拶文です。
この挨拶文は確かに必須だと思います。PTAの長、そして広報紙の発行責任者はPTA会長です。学校の長はもちろん校長先生です。この2人の挨拶は入れた方がいいと思います。
しかしこの挨拶文は、長くする必要はないと思います。少なくとも私はこの挨拶が長いと読み飛ばします。ぶっちゃけ、読者のみなさんは会長と校長の挨拶文は一度読んだら(読まない人もいる)内容を覚えていないと思います。
私が依頼する挨拶文は、基本「150字前後」でお願いしています。150字程度なら、疲れずに読めます。依頼された会長・校長は「短い内容で伝えたいことだけ」を書いてきてくれます。
校長先生の中には「どうしても150字では足りない」という人もいますので、「じゃあ200字」とハードルを下げます。どうしても言いたいことがたくさんあるなら、学校新聞で書いてもらえばいいんです。普通の保護者は堅苦しい長い文章は読みたくないんです。
誰でも読んで楽しいPTA広報紙が、私の目指しているPTA広報紙です。
レイアウトは力を込めて作成する
読者が読みたくなる広報紙は、レイアウトが工夫されています。ただ写真を入れて、子どもたちの作文だけの広報紙は、時間が過ぎれば忘れ去られていくでしょう。パッと見て、印象に残る広報紙ならば、保護者によってはいつまでも保存してくれていたり、保護者同士の会話にも広報紙の話題が上がります。
私もレイアウトには力を入れています。力を入れると言うよりは、大げさですが「全身全霊」を込めます。一銭の金にもならないボランティアですが、自分の子どもやその友だち、友だちの保護者が喜んでくれるなら、そんなに苦にはなりません。
作り手が楽しい気持ちで作ったものは、読み手にも楽しさが伝わります。いやいやながら作ったものはそれなりに伝わります。と、思っています。
この「PTA広報紙を作ってみよう!」のブログでは、私なりの作成の仕方を紹介していきます。なお、PTA広報紙作成は人・学校によってさまざまな考え方があります。あくまでも私個人の考え方を書いていきます。
作成:表紙の作り方
例:i中学校平成28年度第1号
表紙はPTA広報紙の顔です。読者が最初に見る一番大事な部分です。
よくあることですが、表紙にPTA会長と校長先生の顔写真と長い挨拶文が載っている広報紙を見かける時があります。
私は表紙にはこの2人の挨拶文は載せません。申し訳ないけど、つまらないですよね。
会長と校長は確かにPTAの顔です。しかし長い堅苦しい挨拶文、読みません。
表紙には子どもの写真を
PTAは保護者と教師の会です。しかしPTA広報紙の実質の読者は保護者です。保護者が一番見たいもの、それは自分の子どもの写真です。表紙にはなるべく子どもの写真を使いましょう。
私の場合は、1年を通して子どもたち全員が必ず表紙に載るようにしています。例えばi中学校の場合、1学期は1年生の集合写真、2学期は2年生、3学期は3年生です。 過去の私のブログ、特にi中学校は過去3年間この形式です。
カメラマンAさんと協力して、元気な子どもたちを撮影します。マジメな写真ではなく、なるべく楽しい写真です。
子どもたちも特に元気な子は寝転んでもらったりしています。少々ハジケてた方が子どもらしくてカワイイですよね。ただ必ずしも上手くはいきません。ノリのいい子どもが少なければ少々固い写真になる時もあります。
集合写真のほかに何枚か個人写真も入れたりする。
集合写真をメインとして、何枚かサブの写真を入れたりするとメリハリがつきます。i中学校の場合は27年度からこのスタイルを続けてきました。
ちなみに30年度は少し趣向を変えてみました。30年度の広報紙は後ほど公開します。
サブの写真は先生からいただいたり、学校へ行った時に撮れた写真などを使います。近頃の子どもはカメラ慣れしてるので、「よーし写真撮るぞー」なんて言うとニコニコしてVサインしてきます。
作成してみる
※使用ソフト:イラストレーター・フォトショップ(バージョンは何でもいい。私の場合は一昔前のイラストレーター9、フォトショップ7です)
まずイラストレーターを開き、文字を入れていきます。
次に写真。先程の集合写真をメインに使うので、サブの写真を編集します。私の作成する広報紙には「切り抜いた写真」を多用しています。そのままの写真よりインパクトの強い写真になりますので、結構重要です。
フォトショップで写真を開きます。
パスツールで指定範囲をクリックしていきます。
切り抜きたい部分を全部クリックしたら、パスを「クリッピングパス」にして「PSD」ファイルで保存します。
イラストレーターで「ファイル→配置」で先程の○○.psdファイルを配置すると、切り抜かれた画像を配置することが出来ます。
この調子で他の写真も配置していきます。メインの集合、サブの写真、切り抜いた写真を次々と。
ちなみに例として広報紙のタイトルを「ふじやま」としています。
ここで作成者のセンスが大事になります。ただ写真を配置するなら誰だって出来ます。「どのように配置すれば読者が見やすいレイアウトになるか」を常に考えながら作業します。でもこればかりは経験が必要になるかもしれません。
上半分の下地が真っ白なので、少し物足りない感じがします。ここでバックに模様を入れてみましょう。
気をつけることは、「派手やクドい模様を入れてしまうと台無しになる可能性がある」ということです。すでに写真をたくさん配置しているので、あっさりとしたバックの模様を入れます。
そしてサブの写真を立体的に見せようと思ったので、フォトショップに移動します。フリーの壁紙もたくさんありますので、好みのものを選びます。
一旦イラストレーターに戻って、先程の写真をコピーしてフォトショップにペーストしていきます。
レイヤーをダブルクリックすると「ドロップシャドウ」という機能があるので、これで影をつけることが出来ます。
出来た画像を「レイヤーの統合」でjpgファイルにして保存。イラストレーターに配置します。
以上で表紙が出来上がりました。これをイラストレーターの「ai」で保存して、pdfで保存すれば、終了です。pdfデータを印刷屋さんへ持っていけば印刷してくれます。
終わりに
簡単に説明しましたが、イラストレーターやフォトショップって一体何?と思う方もいるかもしれません。一般の方にはあまりなじみのないソフトです。ただ、印刷屋さんに、「こんな感じの広報紙を作りたい」と細かく指示すれば、相手はプロですから素晴らしい校正を出してくれると思います。
基本的に印刷屋さんは「お客様の希望通りに作る」ことを念頭においています。特に細かく指示がなければそれなりの作品を作ります。
大事なことは、実際作成するのは印刷屋さんかもしれないけど、その直前までの作業を委員会の皆さんで、楽しく作業することだと思います。みんなでワイワイ楽しく作業すれば、いろいろな意見が出てきます。印刷屋さんへの注文事項も多く出てくることでしょう。全国の広報委員会の皆さん、ともに頑張って素晴らしいPTA広報紙を作りましょう!
次回は表紙の次のページには何をもってくるか?をテーマに書いてみようと思います。