高校の卒業式に思う
今日息子の通う高校で卒業式があった。私の息子は2年生だが、役員として出席した。
この高校は私の母校でもある。卒業してから29年経った。
卒業式が行われた体育館は、全てが29年前と同じだった。さすがに壁が色褪せている。
少子化、東日本大震災の影響で、当時360人はいた卒業生が今や40人。なんとも寂しい限りだ。
卒業証書授与。卒業生の名前が呼ばれる。ふと29年前の光景が蘇った。
18歳の私は29年前のこの場所で卒業式を迎えた。クラス代表で校長先生から卒業証書をいただいた。
あの時、どんな気持ちを抱いていただろう。これから始まる新生活にワクワクする反面、3年間一緒に過ごした同級生たちとの別れ。
卒業と言ったっていつでも会える。そう思っていた。
県内に残る友だち、県外に出ていく友だち。地元に残る友だちはその後も一緒に遊んだりしていたが、あれから2度と会っていない友だちもいる。
悲しいことに29年の間に不幸にして亡くなってしまった友だちもいる。
高校の3年間、それは人生でとても輝く時間だと思う。将来のために知識を詰め込み、体力が有り余っている時期の部活動。そしてなんといっても友人と遊ぶ時間がとても楽しい。全てが楽しい思い出だ。
卒業式。それは今までの生活に別れを告げる。進学、就職とそれぞれの道が分かれる。
その後の人生で新たな人との出会いがある。過去の人生よりこれからの人生が大切だ。
だが高校時代の友人は、一生涯の友人である。卒業生諸君、どうか友だちを大切にしてほしい。ともに勉強し、ともに語らい、ともに励んだ高校生活は人生の宝物だ。
あまり言いたくはないが、この日を境に2度と会えない友人もいる。
私の息子は来年卒業を迎える。今は何も難しいことは考えていないようだが、あと1年になった高校生活を思いっきり楽しんでほしい。
人生において、高校生の時は、人が一番輝く時間。いや「瞬間」なのだから。
47歳のオヤジより。